月経周期に合わせたヨガ・ピラティス・筋トレの取り入れ方

 
月経周期に合わせた
ヨガ・ピラティス・筋トレの取り入れ方

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#PMS #PMDD #月経前症候群 #生理

「なぜか体が重だるい」「先週は上がった重量が、今日は重く感じる」

フィットネスを習慣にする女性なら、一度はこうした経験があるはずです。これは根性の問題ではなく、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが、約28日のサイクルで劇的に変動している要因もあります。

これまでの「毎日同じように頑張る」トレーニングは、時に女性の体にとって過度なストレスとなり、燃え尽きや怪我の原因にもなり得ます。今、私たちが取り入れるべきは、ホルモンの波に抗うのではなく、その波を巧みに乗りこなす「シンクロ・コンディショニング」という考え方です。

ヨガ、ピラティス、筋トレ。これら3つの運動を周期に合わせて最適化することは、ボディメイクの効率を高めるだけでなく、PMSの緩和やメンタルの安定等、心身のトータルケアに有効とされています。自分の体を一番の味方にするための、28日間のフィットネス・ガイドを始めましょう。

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みんなのホルモン研究所

編集部

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ホルモンの波を知る:エストロゲンとプロゲステロンの基本

ホルモンの波を知る:エストロゲンとプロゲステロンの基本

運動メニューを最適化するためには、主役となる2つのホルモンの特性を理解しておく必要があります。

エストロゲン(卵胞ホルモン):心身をアクティブにする

月経後から排卵にかけて分泌が増えるエストロゲンは、女性の心身を最も活性化させるホルモンです。

  • 筋肉への影響: 筋肉の合成を助け、インスリン感受性を高めるため、ボディメイクの効率が上がるとされています。
  • 精神面: 意欲を高める脳内物質(セロトニンやドーパミン)の分泌を促し、ポジティブなマインドを作るとされています。
  • 関節への影響: 排卵直前には、関節を緩める「リラキシン」というホルモンとの相互作用で、怪我のリスクが高まる側面もあります。

プロゲステロン(黄体ホルモン):体を守り、休ませる

排卵後から月経前にかけて優位になるプロゲステロンは、妊娠に備えてエネルギーを蓄える性質があります。

  • 水分保持: 水分や塩分を溜め込みやすく、むくみや便秘を引き起こし、体が重く感じられます。
  • 精神面: 鎮静作用がある一方で、急激な減少はイライラや不安感(PMS)の原因の一つとされています。

この「動のエストロゲン」と「静のプロゲステロン」のバランスが入れ替わるタイミングを見極めることが、トレーニング成功の鍵となります。

【月経期】「巡り」を促すリストラティブ・ヨガ

【月経期】「巡り」を促すリストラティブ・ヨガ

月経期は、エストロゲンとプロゲステロンの両方が最も低くなる時期です。基礎体温が下がり、骨盤周りのうっ血によって下腹部の重だるさや腰痛を感じやすくなります。この時期の運動戦略は、筋力を強化することではなく、「血行を促進し、副交感神経を優位にすること」に振り切るのが正解です。

心身の状態:リセットと解放のフェーズ

エネルギーが低下し、貧血気味になる方も多いため、無理は禁物です。しかし、全く動かないよりも、深い呼吸と共に体を緩めることで、経血の排出をスムーズにし、生理痛の緩和が期待できます。

ヨガの具体的な取り入れ方

この時期に最適なのが、補助具(クッションやブランケット)を使い、一つのポーズを長く保つ「リストラティブ・ヨガ(回復のヨガ)」です。

推奨ポーズ

  • 仰向けのがっせきのポーズ(スプタ・バッダ・コナーサナ): 股関節を優しく開き、骨盤周りの緊張を解きます。
  • チャイルドポーズ: 背中や腰周りを伸ばし、腹部を優しくリラックスさせます。

意識のポイント

  • 鼻から吸って、口から細く長く吐く「完全呼吸」を意識します。これにより、月経中のイライラや不安感といった精神的な緊張も和らぎます。

注意点:避けるべき動き

  • 逆転のポーズ: 三点倒立や肩立ちのポーズなど、足が頭より高く上がる動きは、経血の逆流を招く恐れがあるため避けましょう。
  • 強い腹圧: 激しい腹筋運動(ツイストを伴う筋トレなど)は、子宮の収縮を促し、痛みを増強させる可能性があります。

この時期は「休むこともトレーニングの一部」と捉え、自分の体を慈しむ時間を持ちましょう。

【卵胞期】「攻め」の筋トレでボディラインを変える

【卵胞期】「攻め」の筋トレでボディラインを変える

月経が終わる頃から排卵前にかけての「卵胞期」は、女性にとって1ヶ月の中で最もアクティブに動ける時期です。エストロゲンには筋肉の合成を助け、インスリン感受性を高める働きがあるため、この時期に負荷をかけたトレーニングを行うことは、非常に理にかなっています。

心身の状態:エネルギーに満ちたゴールデンタイム

代謝が上がり、脂肪燃焼効率も向上します。精神的にも前向きになりやすく、多少ハードなトレーニングでも楽しみながらこなせるのが特徴です。また、痛みに対しても比較的強くなる時期と言われています。

筋トレの具体的な取り入れ方

この時期は「現状維持」ではなく「向上」を目指しましょう。

  • 高負荷トレーニング: スクワットやデッドリフト、プッシュアップなど、多くの筋肉を同時に使う「多関節種目」を取り入れます。
  • 回数と強度の目安: 8〜12回で限界がくる程度の重さを扱い、3セットを目安に行います。「少しきつい」と感じる負荷が、エストロゲンの恩恵を最大限に引き出します。
  • 新しい種目への挑戦: 集中力も高まっているため、これまで避けていた難しい種目や、新しいトレーニングルーティンを導入するのにも最適なタイミングです。

期待できる変化

この時期にしっかりと負荷をかけることで、筋肉量が増え、基礎代謝の底上げが期待できます。ここで作った「貯筋」が、のちに訪れる痩せにくい黄体期の強力なサポートとなってくれます。

【排卵期】「コントロール」を重視するピラティス×筋トレ

【排卵期】「コントロール」を重視するピラティス×筋トレ

排卵期(約2〜3日間)は、エストロゲンの分泌が最大となり、その後急激に低下するタイミングです。この時期、体の中では「リラキシン」というホルモンの影響で、関節や靭帯が緩みやすくなるという特徴があります。

心身の状態:最高出力と不安定さの共存

筋力や瞬発力は1ヶ月の中で最大になりますが、同時に膝や腰などの関節を守る力が弱まり、捻挫や靭帯損傷といった怪我のリスクが高まります。また、排卵に伴う下腹部のチクチクとした痛み(排卵痛)を感じる人も少なくありません。

「コントロール」を軸にしたアプローチ

この時期は、卵胞期の高強度トレーニングを継続しつつ、ピラティスの「軸を安定させる」要素を強く取り入れます。

ピラティスの役割

  • 関節が緩みやすいからこそ、インナーマッスル(腹横筋や骨盤底筋群)を意識的にエンゲージさせ、関節を内側から保護します。
  • 「センター(体幹)」を固定し、四肢を動かす際のバランス能力を養います。

筋トレの調整

  • 自己ベストを狙うような最大重量に挑むよりは、正しいフォームを「完璧にコントロールできる重量」でのトレーニングにシフトします。
  • ジャンプなどの衝撃が強い動作(プライオメトリクス)を行う場合は、着地のフォームに細心の注意を払います。

リスク管理のポイント

「力が出るから」と追い込みすぎると、気づかないうちに関節に負担をかけてしまいます。自分の体がどこまで安定しているか、ピラティスの呼吸法(胸式ラテラル呼吸)を用いて、常にセルフチェックを行うことが、怪我を未然に防ぐ鍵となります。

【黄体期】自律神経を整え、むくみを流すピラティス

【黄体期】自律神経を整え、むくみを流すピラティス

黄体期は、基礎体温が上昇し、水分や塩分を蓄えやすくなるため、むくみや便秘、乳房の張りといった身体的変化が顕著になります。また、PMS(月経前症候群)によるイライラや集中力の低下、強い眠気に悩まされるのもこの時期の特徴です。

心身の状態:変化に耐えるコンディショニング期

安静時の心拍数が上がり、呼吸が浅くなりやすいため、普段通りの筋トレでも「いつもより息が切れる」「疲れが抜けない」と感じることが増えます。これは根性の問題ではなく、プロゲステロンによる生理的な反応です。

ピラティスの具体的な取り入れ方

この時期の救世主となるのが、ピラティスの「胸式ラテラル呼吸」と、背骨を一つずつ動かす「アーティキュレーション(分節運動)」です。

胸式呼吸による自律神経の調整

  • 深い胸式呼吸は、交感神経と副交感神経のスイッチをスムーズにし、PMSによる精神的な不安定さを緩和します。肋骨を横に広げるように深く息を吸うことで、横隔膜を動かし、内臓の血流を促進します。

むくみを解消する流動的な動き

  • ペルビックカール(骨盤の丸め): 背骨を一つずつマットから離していく動作により、自律神経の通り道である脊柱を整え、骨盤内の血流を改善します。
  • 足首の運動: ピラティスのフットワーク動作を取り入れ、「第二の心臓」であるふくらはぎを動かすことで、下半身に溜まった水分を心臓へと押し戻します。

注意点:自分への「期待」を調整する

黄体期後半(月経直前)は、筋力が低下し、脂肪が燃焼しにくい時期です。ここで無理に卵胞期と同じメニューをこなそうとすると、達成感を得られず自己肯定感が下がってしまいます。

「今日はピラティスで呼吸を整えただけで100点」というマインドセットを持ち、低強度の有酸素運動やストレッチを組み合わせて、心身を労わることを最優先しましょう。

まとめ:自分の体の「声」を聞くトレーニング

まとめ:自分の体の「声」を聞くトレーニング

月経周期に合わせたフィットネスとは、単にメニューを機械的に振り分けることではありません。それは、ホルモンという「抗えない波」を受け入れ、自分自身のコンディションを客観的に観察する力を養うプロセスそのものです。

「継続」の定義をアップデートする

私たちはつい、毎日100%の力で動くことだけを「継続」と呼びたくなります。しかし、女性の体において、月経期の休息や黄体期の調整は、次のサイクルで高く跳ぶための「戦略的な準備」です。激しく動く日もあれば、静かに呼吸を整える日もある。この緩急こそが、一生モノの健康な体を作るための真の継続と言えるでしょう。

記録は最高のパーソナルトレーナー

まずは、自分の周期をアプリや手帳で記録することから始めてみてください。

「今日はなぜかイライラする」と感じたとき、それがホルモンバランスの影響だと知っているだけで、自分を責める気持ちは驚くほど軽くなります。データと体感を照らし合わせることで、あなただけの「最適なトレーニングカレンダー」が見えてくるはずです。

終わりに

ヨガで心身を解放し、筋トレで強さを育み、ピラティスで軸を整える。

ホルモンの波を味方につけたとき、フィットネスは単なる「運動」を超え、自分を慈しむための大切な「対話」へと変わります。1ヶ月、そして1年後のあなたが、今よりもっと自分の体を愛せているように。今日、この瞬間の自分の声に耳を傾けることから始めてみませんか。

参考:FitReview

 

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