プレコンセプションケアとは、
将来のライフプランを考え、
自分らしい人生を叶えるために
今日からできるヘルスケア。

未来の自分や家族のために、
今のうちから知っておきましょう。

プレコンセプションケアって、
なんだろう?

「プレコンセプションケア」を日本語にしてみると、プレ(pre)=「〜の前」、コンセプション(conception)=「受胎・受精・懐妊」、ケア(care)=「手入れ・管理」。すなわち、「妊娠前のケア」を意味し、将来の妊娠や叶えたい人生計画のために、ライフステージに合わせて、自分の体や心と向き合っていくことを指しています。

プレコンセプションケアって、
妊娠する人だけの話じゃない?

まだ自分とは関係ない話かも…と思った人もいるかもしれません。
ですが、「プレコンセプションケア」は妊娠を目指すためだけのものではなく、すべての人にとって大切なヘルスケア。今日、そして明日からも元気に健康に過ごすために、自身のコンディションを整えるためのアクションでもあります。

なぜ、今から
プレコンセプションケアが
大切なの?

妊娠前の女性に肥満ややせすぎ、糖尿病などの健康トラブルがあると、早産や新生児死亡率があがることがわかっています。
また、赤ちゃんを望んでいてもなかなか授かることができないという不妊の悩みを抱える男女が増えてきています。これらの要因のひとつに若い世代の健康状態の悪化もあると考えられているのです。

チェックしてみよう!

自分自身はもちろん、パートナーの今の状態を知ることが大切です。国立成育医療研究センターが作成している「プレコン・チェックシート」では、男女の健康状態がチェックできます。

プレコン・チェックシート女性用
  • 適正体重をキープしよう。
  • 禁煙する。受動喫煙を避ける。
  • バランスの良い食事をこころがける。
  • 食事とサプリメントから
    葉酸を積極的に摂取しよう。
  • 150分/週 運動しよう。
    こころもからだも活発に。
  • ストレスをためこまない。
  • よい睡眠をとろう。
  • 感染症から自分を守る。
    (風疹・B型/C型肝炎・性感染症など)
  • ワクチン接種をしよう。
    (風疹・インフルエンザなど)
  • パートナーも一緒に
    健康管理をしよう。
  • 危険ドラッグを使用しない。
  • 有害な薬品を避ける。
  • 生活習慣病をチェックしよう。
    (血圧・糖尿病・検尿など)
  • がんのチェックをしよう。
    (乳がん・子宮頸がんなど)
  • HPVワクチンを接種したか確認しよう。
  • かかりつけの婦人科医をつくろう。
  • 持病と妊娠について知ろう。
    (薬の内服についてなど)
  • 家族の病気を知っておこう。
  • 歯のケアをしよう。
  • 計画:将来の妊娠・出産を
    ライフプランとして考えてみよう。
プレコン・チェックシート男性用
  • バランスの良い食事をこころがけ、
    適正体重をキープしよう。
  • たばこや危険ドラッグ、
    過度の飲酒はやめよう。
  • ストレスをためこまない。
  • よい睡眠をとろう。
  • 生活習慣病やがんのチェックをしよう。
  • パートナーも一緒に健康管理をしよう。
  • 感染症から自分とパートナーを守る。
    (風疹・B型/C型肝炎・性感染症など)
  • ワクチン接種をしよう。(風疹・おたふくかぜ・インフルエンザなど)
  • HPVワクチンをうとう。
  • 自分と家族の病気を知っておこう。
  • 計画:将来の妊娠・出産や
    ライフプランについて
    パートナーと
    一緒に考えてみよう。

出典:国立成育医療研究センター「プレコン・チェックシート」

妊娠を具体的に
考えはじめた方向けの
健診があります

より本格的に自分の体をプレコンセプションケア視点からチェックしたいときには、プレコンセプションケア専用の検診を受けることができるので、おぼえておくといいでしょう。
日々の食事や生活習慣などについて、医師や管理栄養士によるカウンセリングを行っている場合もあり、いつか妊娠を考える女性やパートナーを対象に、診察メニューとしてプレコンセプションケアのプランを設けて受付をしている医療機関も増えてきています。

監修
慶應義塾大学名誉教授
吉村𣳾典先生