中高生はカラダもココロも大人へと変化していく時期。
将来のために自分のカラダのことを理解し、
付き合っていくことが大切です。
今回は、まわりには聞きづらい、でも知っておきたい
「女性ホルモン」について紹介します。

女性ホルモンってなに?

女性ホルモンは2種類あり、女の子らしいカラダづくりや、妊娠・出産の準備のための大切な働きをしています。生理(月経)にも関係があります。

エストロゲン

「卵胞(らんぽう)」からでるので「卵胞ホルモン」とも呼ばれます。

エストロゲン

エストロゲン

「卵胞(らんぽう)」からでるので「卵胞ホルモン」とも呼ばれます。

  • 丸みのある女性らしいカラダをつくる
  • 血管や骨、関節、脳などを健康に保つ
  • 子宮内膜を厚くする

といった働きがあります。
また、コラーゲンの産生を促し、肌のはりにも関係しています。

プロゲステロン

「黄体(おうたい)」からでるので「黄体ホルモン」とも呼ばれます。

プロゲステロン

プロゲステロン

「黄体(おうたい)」からでるので「黄体ホルモン」とも呼ばれます。

  • 体温を上げる
  • 水分や栄養素をため込んで、妊娠を維持する
  • 子宮内膜を柔らかく維持して、妊娠しやすい状態にする

などのカラダにとって大切な働きがあります。
また、食欲を増やす働きもあります。

女性ホルモンの変化による影響は?

女性ホルモンはごくわずかな量で効果を発揮するため、ちょっとしたバランスの乱れがさまざまな不調につながることも…。
また、女性ホルモンは年齢によって分泌量が変化します。特にエストロゲンの変化は女性の体に影響が大きいといわれています。

起こりやすい病気

10代~

生理不順・月経困難症などの

生理に関するトラブル

20代~

子宮内膜症・子宮筋腫などの

女性特有の病気

年齢ごとに起こりやすい病気が変わってくるのもポイントです。

女性ホルモンと
生理(月経)の関係

約28日間の周期で起こる生理(月経)は、女性ホルモンの作用によってコントロールされています。女性ルモンの分泌量の変化によって、生理周期は4つに分けられます。

図1:生理周期と女性ホルモンの関係
卵胞期 脳からの指令で卵巣内で卵胞が育ち、エストロゲンの分泌量が増加します。子宮内膜が厚くなっていきます。
排卵期 卵胞が十分に育つとエストロゲンの分泌量が最大になります。脳からの排卵の指令により卵胞から卵子が放出されます。
黄体期 排卵を終えた卵胞が黄体に変化し、プロゲステロンを分泌します。厚くなった子宮内膜は受精卵が着床しやすい状態に。
生理期 受精卵が着床しなかった場合(妊娠が不成立)、厚くなった子宮内膜がはがれ落ち、生理として体外に排出されます。

また、生理周期には個人差があり、生じる心身の不調や悩みも変化します。

図2:生理周期にともなってあらわれる症状図2:生理周期にともなってあらわれる症状

毎日の生活を
もっと楽しむために。

女性ホルモンと
上手に
付き合っていこう!

監修 : 吉村 𣳾典 先生 
慶應義塾大学名誉教授