あすか製薬株式会社

メルカゾールを安全にお使いいただくために

メルカゾールとは

くすりのはたらき

メルカゾールは、服薬した後、血液中に入り甲状腺細胞内に取り込まれ、甲状腺ホルモンを合成するときに必要な酵素のはたらきを阻害してホルモン合成を可逆的に抑制します。
また、免疫担当細胞に作用して、リンパ球の増殖や抗体産生能を抑制すると言われています。

服薬方法

早期に甲状腺機能を正常化させる目的で、はじめに必要量を服薬し、その後、徐々に減量する方法が一般的です。
メルカゾール錠の初期量は甲状腺関連の検査値(FT4、FT3、TSHなど)や自覚症状、他覚症状などをもとに、医師が総合的に判断し決定します。したがって、初期量は医師により異なることがあります。服用は、バセドウ病の症状(疲れやすい、動悸、手指振戦、多汗、息切れ等)が軽減し、甲状腺関連の検査値(FT4、FT3、TSH等)が正常化するまで続けます。
この薬の効果が現れるまで、飲み始めてから早くて2〜4週間、時にはそれ以上かかることがあります。薬を続けていると、自覚症状がなくなり楽になってきますが、薬で抑えられているだけで、病気が治ったわけではありません。
副作用に気づいた時以外で、ご自分の判断で服薬を中止すると、再び症状が現れたり、服薬を再開した時に副作用が起こったりすることがありますので、必ず医師・薬剤師の指示を守り、根気よく服薬を続けてください。
通常、長期間服薬を続け、甲状腺の働きが正常になってきたら、薬を徐々に減らしていき、甲状腺を刺激する抗体がなくなったら、薬がやめられるか検討を行います。
薬をやめられるようになっても、きちんと通院し、検査を受けて再発に注意する必要があります。
また、このお薬は小さいお子さんの手の届かないところに保管してください。

妊娠初期におけるメルカゾールの服用について

妊娠初期(特に、妊娠5週0日から9週6日)におけるメルカゾールの服用は胎児に悪影響(頭皮欠損や臍帯ヘルニアなどのメルカゾールに関連する胎児奇形)のリスクが考えられることから、妊娠に気づいた時点で医師・薬剤師に相談して説明を受けてください。
メルカゾール服用中に妊娠を希望する場合は、事前に医師・薬剤師に相談し事前に説明を受けるようにしてください。