日中に強い眠気を感じる原因は?病気との関連や対策を紹介

日中に眠気を感じる原因は?
病気との関連や対策

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「しっかり寝ているはずなのに、昼間に眠くなる」

「気づいたら居眠りしている」

このように日中に強い眠気を感じる方は、睡眠に関わる病気を発症している可能性があります。

今回は日中に眠気を感じる原因や、病気との関連を解説します。すぐにできる眠気覚ましや、日中に眠くならないための対策も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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日中に眠気を感じる原因

日中に眠気を感じる主な原因は、下記の通りです。

  1. 睡眠時間の不足
  2. 睡眠の質の低下
  3. 体内時計の乱れ

順番に解説します。

1.睡眠時間の不足

十分な睡眠時間を確保できていない場合、その代償として日中の眠気に襲われる可能性があります。

個人差はあるものの、必要な睡眠時間は6時間以上8時間未満であるといわれています

睡眠時間が長ければ良いというわけではありませんが、次の日に疲れや眠気を持ち越さない程度の睡眠時間は確保しましょう。

なお、必要な睡眠時間は歳を重ねるにつれ短くなるといわれており、20年ごとに30分ほどの割合で減少していくことがわかっています※。

【必要な睡眠時間】

10代前半まで8時間以上
25歳約7時間
45歳約6.5時間
65歳約6時間

例えば45歳で8時間寝ようとしても熟睡できない可能性があるため、無理に睡眠時間を伸ばす必要はありません。

十分な睡眠時間を確保しても眠気が取れない場合は、睡眠時間以外の原因を疑いましょう。

※参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」

2.睡眠の質の低下

睡眠時間を6〜8時間とっているのに眠気が取れない場合は、睡眠の質が低下している可能性があります。

睡眠の質とは熟睡感や目覚めの良さへの満足感、眠りの深さなどの指標です。

長時間寝ても疲れが取れなければ質は悪く、逆に短時間の睡眠でも気分がすっきりすれば質が高いといえます。

睡眠の質が低下すると脳や身体が十分な休息を取れないため、日中に眠気を感じたり疲れが残ったりするのです。

3.体内時計の乱れ

寝る時間や起きる時間がバラバラな人は、体内時計が乱れて日中に眠気を感じるおそれがあります。

人間は体内時計に合わせて、ホルモン分泌や自律神経の働きを調節しています。

※参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「体内時計」

体内時計が乱れると下記のようなことが起こり、日中の覚醒度が下がります。

  • 覚醒を促すホルモン(コルチゾール)が十分に分泌されない
  • 副交感神経(身体を休息に導く神経)が過剰に働く

通常、日中は脳が活発に動くように調整されていますが、体内時計が乱れると活動中でも眠気を感じるようになるのです。

また体内時計が乱れると、夜になっても眠気が訪れず睡眠時間が短くなる、睡眠の質が低下し十分な休息がとれないといったことにも繋がります。

日中の眠気を引き起こす病気

病気により日中の眠気を引き起こしているケースもあります。考えられる疾患は次のとおりです。

  1. 不眠症
  2. 過眠症
  3. 概日リズム睡眠障害
  4. 睡眠時無呼吸症候群
  5. レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
  6. うつ病
  7. 性ホルモン分泌の乱れ・減少に伴う病気

それぞれの症状について解説します。 

1.不眠症

不眠症とは睡眠に何かしらの問題があり、日中の倦怠感や意欲低下、食欲低下など心身の不調が現れる病気です※1。

不眠症は下記の4種類に分けられます。

種類症状
入眠障害ベッドに入ってから眠りにつくまでに時間がかかる
中途覚醒睡眠中に何度も目が覚める
早朝覚醒予定の起床時刻よりも大幅に早い時間に目覚めてしまう
熟眠障害睡眠時間は足りているのに、寝た気がしない

※2

成人の約10%は、慢性不眠症(症状が3ヶ月以上続く不眠症)を発症しているといわれています。

また30〜40%の人が診断は受けていないものの何かしらの不眠症状を感じており、不眠症は国民病ともいえるでしょう※1

不眠症を発症する原因はストレスや精神疾患、アルコールなど多岐にわたります。

※1 参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「不眠症」
※2 参考:日本臨床内科医会「わかりやすい病気のはなしシリーズ44 不眠症」

2.過眠症

夜は十分に睡眠をとっているはずなのに、日中に起きていられないほどの眠気を感じる状態を過眠症といいます

通常、眠ってはいけない場面では本人の意志で目覚めていられますが、過眠症の方は眠ってはいけないと思っていても寝てしまいます。

運転中や重要な商談中など、普通では考えられないような場面でも寝てしまうのです。

過眠症を引き起こす病気は、主に3つあります。

疾患名症状特徴
ナルコレプシー・日中の耐え難い眠気
・睡眠発作
(通常寝ることがない場面での睡眠)
・強い感情を引き金とした脱力発作
・短時間の居眠りの後、すっきりと目覚める
特発性過眠症・日中の耐え難い眠気
・睡眠発作
(通常寝ることがない場面での睡眠)
・自律神経症状
・睡眠時間は平均的な場合と、夜間10時間以上眠る場合がある
・1時間以上の居眠りがあり、目覚めがすっきりしない
クライネ−レビン症候群・過剰な眠気と睡眠時間の延長
・仮眠中の食欲や性欲の増加、もしくは抑うつ
・眠気と睡眠時間の延長を繰り返す
・過眠は数日から数週間続く
・年に数回〜10回以上過眠が発生する

十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず、日中に耐え難い眠気を感じるのは、中枢神経の機能異常が原因かもしれません。

※参考:国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部「中枢性過眠症」

3.概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害とは、体内時計を24時間周期に合わせられないことで、睡眠障害を引き起こす病気です※1

睡眠のリズムは約25時間周期の体内時計に合わせて調整されていますが、1日は24時間であるため、体内時計を早めて24時間に調節する必要があります※2

しかし、体内時計のズレを修正できない状態が続くと「夜に眠り、朝に目覚める」という睡眠リズムを維持できなくなるのです。

人間は太陽の光や食事、運動などによって体内時計を調整するといわれています※2。

時差ぼけや交代勤務、夜更かしなどが続くと体内時計の調整がうまくいかず、概日リズム睡眠障害を発症する原因となります。

※1 参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「概日リズム睡眠障害」
※2 参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「体内時計」

4.睡眠時無呼吸症候群

寝ている時に呼吸が止まってしまう病気を、睡眠時無呼吸症候群といいます。

呼吸が止まると酸素濃度が下がるため、目が覚めます。呼吸をするために何度も目が覚めるため深い睡眠がとれず、日中に眠気が現れるのです。

※参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「睡眠時無呼吸症候群/SAS」

下記のような方は、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすいといわれています。

  • 肥満
  • 扁桃腺肥大がある
  • 舌が大きい
  • 鼻炎、鼻中隔湾曲など鼻の病気がある

※参考:日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)」

睡眠時無呼吸症候群を発症した方は、いびきや起床時の頭痛といった症状が現れることがあります。

5.レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)

レストレスレッグス症候群は、夕方から深夜にかけて「脚がムズムズする、痛がゆい」「じっとしていられない」といった症状が現れる病気です。

※参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「レストレスレッグス症候群/むずむず脚症候群」

不快症状のせいでベッドの中でじっとしていられず、寝ようとしても寝られないという状況に陥ります。

また眠りについたあとも、脚が周期的にピクピクと動き続ける「周期性四肢運動障害」を併発しやすいことも、眠りを妨げる原因です。

レストレスレッグス症候群を発症すると、入眠障害や睡眠の質の低下が起こりやすく、日中の眠気が出現することがあります。

6.うつ病

うつ病は不眠症と関わりの深い病気です。不眠症はうつ病で最も特徴的な症状で、うつ病の方の約9割に何らかの不眠症状があるといわれています。

※参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」

うつ病では特に、ベッドに入ってもなかなか寝付けないという入眠障害が現れやすくなります。

※参考:NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「気分障害に併存する睡眠障害」

またうつ病が不眠を引き起こすだけでなく、不眠症により精神が不安定になり、うつ病に移行することも多いです。

7.性ホルモン分泌の乱れ・減少に伴う病気

男性ホルモンや女性ホルモンの分泌が乱れることで、不眠症を引き起こす場合があります。

性ホルモン分泌の乱れ・減少に伴う病気には、下記のようなものがあります。

性別疾患名概要
女性月経前症候群(PMS)※1月経の3〜10日前に心身の不調が現れる病気。
はっきりとした原因はわかっていないが、月経前の女性ホルモンの乱れが原因といわれている。
月経開始とともに改善、消失する。
更年期障害※2閉経前5年〜閉経後5年の10年間(更年期)に現れる心身の不調。
閉経に伴う女性ホルモンの乱れが原因といわれている。
男性男性更年期障害(LOH症候群)※3男性ホルモン量の低下による心身の不調が現れる病気。
加齢やストレス、生活習慣の乱れなどが原因といわれている。

性ホルモンの分泌が乱れると、他のホルモンや自律神経の働きに影響を及ぼし、入眠困難や睡眠の質の低下が起こりやすくなります。

夜間の睡眠が十分でないことにより、日中の眠気が引き起こされるのです。

またホルモン分泌や自律神経の乱れそのものが、日中の眠気を誘うこともあります。

女性の更年期障害はいずれ治りますが、男性更年期障害には終わりがありません。

加齢とともに男性ホルモンは減少する一方であるため、発症した場合は対策が必要です。

性ホルモン分泌の変化

男性更年期障害については、下記の記事で詳しく解説しています。

※1 参考:日本産婦人科学会「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」
※2 参考:日本産婦人科学会「更年期障害」
※3 参考:日本泌尿器科学会/日本Men’s Health医学会「加齢男性性腺機能低下症候群 診療の手引き」

髪の毛10本でテストステロンを数値化!ホルモン量検査キット

ホルモン量検査キット

日中に強い眠気を感じるのは、男性ホルモン量の低下による「男性更年期障害」が原因かもしれません。

あすか製薬メディカルでは、髪の毛たった10本※1から男性力※2を可視化できる「ホルモン量測定キット」を開発しました。

ホルモン量測定キットは男性ホルモンの代表格である「テストステロン」の量を測定できるキットです。

「テストステロン」は眠気を解消し、活力を向上させるだけでなく、

  • 生活習慣病の予防
  • 体力・筋力アップ
  • 男性の生殖機能を向上させる

など、男性の心身の健康を保つのに非常に重要な役割を果たしています。

使い方は簡単3ステップ!

  1. 後頭部の髪の毛10本※1を採取
  2. 採取した検体を袋に入れる
  3. ポストへ投函したら完了!あとは結果を待つだけ

3分ほどで簡単に完了します。

結果レポートでは下記のことがわかります。

  • 男性力の指標となるテストステロンの数値
  • 男性力のレベルを4段階で評価
  • あなたへのアドバイスや男性ホルモンを増やす方法など、男性力アップに役立つ情報

ご自身の男性力が気になる方は、検査キットで男性ホルモン量を測ってみましょう。※3

※1 3cm以上の後頭部の毛髪を10本以上。長さが足りない場合は15本以上採取してください。
※2 男性力とは、男性ホルモンの量の事を指しています。男性力レベルは、テストステロンの量に応じて評価いたします。
※3 本キットは、あくまで男性力レベルを評価するもので、特定の疾病の診断をするものではありません。疾病の診断については、医師の診察・指導を優先してください。

日中に強い眠気を感じたときの対策

日中に強い眠気を感じたときは、下記の対策を試してみましょう。

  1. 軽く身体を動かす
  2. 仮眠をとる
  3. 太陽の光を浴びる
  4. カフェインを摂取する
  5. ガムを噛む
  6. 眠気を覚ますツボを押す

詳しく説明します。

1.軽く身体を動かす

身体を動かすと脳に刺激が加わるため、眠気が覚めやすくなります。眠いときはその場でストレッチをしたり、軽く歩いたりしましょう。

両腕を上げて伸びる動作は、その場で簡単にストレッチできるためおすすめです。

2.仮眠をとる

どうしても眠いときは、15分程度の仮眠をとると良いでしょう。特に昼食後は眠気を感じやすく、作業効率も低下することがわかっています。

※参考:生理心理学と精神生理学 25(1):45-59,2007「午後の眠気対策としての短時間仮眠」

仮眠は昼休みに15分ほどとるのがおすすめです。30分を超えて仮眠すると、深い眠りに入ってしまい、仮眠後にぼーっとしてしまう可能性があります。

また仮眠をとる前に、コーヒーや緑茶などのカフェイン飲料を飲むと、仮眠から目覚めやすいといわれています。

※参考:厚生労働省「15分でわかる働く人の睡眠と健康」

「仮眠をすると逆にだるくなってしまう」という方は短時間の仮眠を心がけて、カフェイン飲料を活用しましょう。

3.太陽の光を浴びる

太陽光には、眠気を誘うホルモン「メラトニン」の分泌を抑制し、覚醒を促す「セロトニン」の分泌を促進する働きがあります。

※参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「メラトニン」

寝起きに頭がぼーっとして、日中も眠気が続くという方は太陽の光を浴びましょう。5分ほど窓辺で日光浴をする、または外を歩くのがおすすめです。

強い光でも多少は効果があるため、部屋を明るくしたり照明を眺めたりするだけでも眠気が覚める可能性があります。

4.カフェインを摂取する

カフェインには覚醒を促し、眠気を解消する効果があります。

通常、カフェインを摂取してから30分〜2時間後に覚醒の効果が現れ始めます。眠くなる時間帯から逆算して摂取すると、強い眠気を防げるでしょう。

下記の飲み物には、比較的多くのカフェインが含まれています。

飲み物カフェイン濃度備考
エナジードリンク32〜300mg/100ml製品によって異なる
ドリップコーヒー60mg/100mlコーヒー粉末10gを熱湯150mlでドリップした場合の濃度
インスタントコーヒー57mg/100ml粉末2gを熱湯140mlに溶かした場合の濃度
玉露160mg/100ml茶葉10gを60℃のお湯60mlで抽出した場合の濃度
紅茶30mg/100ml茶葉5gを熱湯360mlで抽出した場合の濃度
抹茶69mg/100ml粉末1.5gを熱湯70mlに溶かした場合の濃度

※参考:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」

カフェイン濃度が高いほど、目を覚ます効果が強いです。

ただしカフェインの効果が消えるまでには8時間ほどかかる場合もあるため、夕方以降に摂取すると睡眠の質が下がるおそれがあります。

習慣的にカフェインを摂取する方は、不眠症状を抱える可能性が高いことも知られています。

1日に摂取するカフェインの量は、コーヒー1〜2杯までに留めておきましょう。

※参考:NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「カフェインと睡眠 」 

5.ガムを噛む

ガムを噛むと味覚や嗅覚、触覚などにさまざまな刺激が加わるため、覚醒を促す効果が期待できます。

また咀嚼によって顔の筋肉が動くと、脳への血流が増加することも覚醒が促される要因の一つです。

ガム咀嚼が覚醒度に及ぼす影響を調べた研究では、講義中の学生にガムを咀嚼させたところ、覚醒度が上昇したという結果が示されています。

※参考:日本咀嚼学会「ガム咀嚼が自覚的覚醒度に及ぼす影響」

上記の研究では覚醒度の上昇が咀嚼によるものなのか、もしくは匂いや味によるものなのかなどの詳細についてはわかっていません。

しかし、ガムを噛むことで覚醒度が上昇するのは確かだといえます。

6.眠気を覚ますツボを押す

眠気を感じたときは、ツボ押しもおすすめです。下記のツボは、眠気を覚ます効果が期待できます。

眠気を覚ますツボ
ツボの名前場所押し方
人中
(じんちゅう)
鼻の下の溝・人差し指の先で、痛く感じる程度の強さで押す
・息を吐きながら押し、吸いながら力を緩めるのを5〜6回繰り返す
十宣
(じゅっせん)
指の先端の真ん中・両手の指先を合わせ、押し付けた状態で60秒キープするのを5〜6回繰り返す
・ツボを押しているときは、自然な呼吸を心がける

※参考:福辻鋭記(2011)立体イラストでツボがわかる!正しいツボの見つけ方・押し方 株式会社西東社

ツボ押しなら、周囲にバレずに眠気覚ましができます。眠いことがバレたくないときに試してみましょう。

日中に眠気を感じないために!睡眠の質を改善する方法

日中に眠気を感じないためには、睡眠の質を上げることが大切です。下記の方法で、睡眠の質を改善しましょう。

  1. 生活リズムを整える
  2. 軽い運動を習慣にする
  3. 健康的な食事を心がける
  4. ストレスを解消する
  5. 就寝前は刺激を避ける

順番に解説します。

1.生活リズムを整える

スムーズに眠りにつき質が高い睡眠をとるには、生活リズムを整えることが大切です。

生活リズムが整えば体内時計も整い、睡眠に関する体内の働きをうまく調節できるようになります。

生活リズムを整えるために、下記のことに注意しましょう。

  • 毎日同じ時刻に起床、就寝する
  • 朝起きたら太陽の光を浴びる
  • 朝ご飯を食べる
  • 軽い運動や散歩をする
  • 夕方以降はカフェインを控える
  • 寝る前はスマホやパソコンを控える

※1、2

もし寝る時間が遅くなっても、起きる時間は変えないようにしましょう。休日の寝だめも生活リズムが崩れる原因です。

寝だめをすると平日と休日で体内時計がズレて、日中の眠気や疲労感を引き起こします。

ただし、寝だめは睡眠時間が不足している方にとっては、ある程度疲労を回復する効果があるとわかっています※2

平日の睡眠時間が足りない場合は、「平日の起床時間+1時間」までは寝だめをしても問題ありません※1

※1 参考:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」
※2 参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針 2014」

2.軽い運動を習慣にする

軽い運動は睡眠の質を上げる効果があります。適度な疲労を感じることで寝付きがよくなり、中途覚醒も減るためです。

ただ運動を行うだけでなく、習慣化させることが大切です。習慣的に運動する方の70%以上は、睡眠の質が良いことがわかっています。

※参考:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」

「空いた時間で運動しよう」ではなく、朝食の前やお風呂に入る前などタイミングを決めて運動することで、習慣化しやすくなります。

働く世代は、下記のような中〜高強度の運動をすると効果的です。

中強度な運動の例・野球
・ハイキング
・子どもと活発に遊ぶ
高強度な運動の例・ジョギング
・サイクリング
・水泳
・テニス
・登山

リタイア世代や普段運動をしない方は、散歩やストレッチなどの低強度の運動から始めるのがおすすめです。

ただし寝る前2〜4時間の運動は、かえって目を覚ますため避けましょう。

3.健康的な食事を心がける

睡眠の質を向上させるには、健康的な食事でホルモン分泌のバランスや自律神経を整えることが大切です。

食事は主食と主菜、副菜を組み合わせた食事を心がけるとバランスが良くなります。それぞれの特徴と役割は下記の通りです。

主食米、パン、麺類など穀類を主材料とする料理。
主に炭水化物の供給源。
主菜肉や魚、卵、大豆製品などを使ったメインの料理。
主にタンパク質の供給源。
副菜野菜や海藻などを使った料理。
主菜や主食に不足するビタミン・ミネラル・食物繊維などを補う。

※参考:農林水産省「ちょうどよいバランスの食生活」

食事を簡単に済ませようとすると主食と主菜のみの食事になりやすいため、サラダや小鉢料理などを付け加えて、副菜を意識的に摂りましょう。

野菜や海藻から摂れるビタミン・ミネラルは、健康を保つのに重要な働きをしています。

なお就寝前の2時間以内に食事を摂ると、睡眠の質が低下するおそれがあります。食事の時間は遅くなりすぎないように気をつけましょう。

※参考:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」

4.ストレスを解消する

ストレスは睡眠の質を下げるため、こまめに解消しましょう。

「何をしたらストレス解消できるかわからない」という方は、下記のストレス解消マップを参考にするのがおすすめです。

ストレス解消マップ

ストレス解消マップとは、ストレス解消法を下記の4タイプに分けたものです。

ストレス解消のタイプ向いている人
動的×発散系
(身体を動かす、騒ぐ)
・イライラすると物に当たりたくなる人
・体を動かす機会が少ない人
静的×発散系
(感情を表現する)
・感情を表に出すのが苦手な人
・ストレスを溜め込みがちな人
・対人関係でストレスを感じる人
動的×浄化系
(なにかに没頭する)
・じっとしていると考え込んでしまう人
・活動的な人
・「現実逃避したい」と感じる人
静的×浄化系
(心を落ち着けリラックスする)
・頭を空っぽにしてボーっとするのが好きな人
・仕事で体の疲れを感じる人

自分に合わないタイプのストレス解消法を実践すると、かえってストレスがたまることがあります。例えば自宅でぼーっと過ごすのが好きな方は、友人とお酒を飲みに行くとかえって疲れを感じるかもしれません。

ストレスを解消するには、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。

5.就寝前は刺激を避ける

アルコールやカフェインなどの刺激物、スマホやパソコンの光は睡眠の質を下げる原因の一つです。就寝前は、下記のことに注意して刺激を避けましょう。

  • 夕方以降にカフェインを摂らない
  • 晩酌をするときは、就寝の2時間前までに飲み終わっておく
  • 睡眠の90分前にはスマホやパソコンの使用を控える

1時間に分解できるアルコールの量は「体重×0.1g」程度です。体重70kgの男性が缶ビール(350ml)を飲んだ場合、分解するには2時間ほどかかります。

参考:e−ヘルスネット(厚生労働省)「アルコールの吸収と分解」

またカフェインの効果は、半減するまでに2〜8時間かかるといわれています。個人差はありますが、夕方以降は控えるのが望ましいです。

参考:NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「カフェインと睡眠 」 

スマホやパソコンの光はブルーライトと呼ばれ、体内時計を乱すことがわかっています。寝付きが悪くなるため、就寝前は見るのをやめましょう。

※参考:厚生労働省「15分でわかる働く人の睡眠と健康」

日中の眠気が続く場合は病院を受診しよう

生活習慣を改善して2週間以上経っても日中の眠気が続く場合は、受診しましょう。受診の目安は下記の通りです。

  • 昼間に3回以上眠くなる
  • 寝つくのに30分以上かかる
  • 夜中に3回以上目が覚める
  • 目覚ましが鳴る30分以上前に目が覚める

※参照:睡眠障害|慶應義塾大学病院 KOMPAS

日中の眠気で日常生活に支障が出ている場合は、症状が続いている期間に関係なく早めに受診しましょう。

交通事故や仕事での重大なミスなどを引き起こすおそれがあります。

日中の眠気に関するよくある質問

日中の眠気に関するよくある質問をまとめました。

Q.日中の眠気は何科を受診したらいいですか?

症状にあわせて下記の診療科を受診しましょう。

診療科受診すべき人
精神科・心療内科・寝つきが悪い、眠りが浅いなど夜間の睡眠がうまくとれない
・ストレスを抱えている、気分の落ち込みがあるなどメンタルの不調がある
呼吸器内科・耳鼻科・睡眠時にいびきや無呼吸がある
脳神経内科(神経内科)・夜間しっかり寝ているのに日中に眠気を感じる
・寝るときに脚を動かさずにはいられない不快感がある
(むずむず脚症候群の疑いがある)
睡眠外来・睡眠に関する悩みがある人全般
・何科を受診すべきか判断できない
メンズヘルス外来・体力低下や動悸、EDなど男性更年期障害の症状がある男性

症状によって受診すべき診療科は異なります。何科を受診すべきか迷ったら、睡眠外来を受診するのがおすすめです。

Q.仕事中に眠気で意識が飛ぶのですが、どうすればいいですか?

眠気で意識が飛ぶ症状が何度も現れている場合、まずは受診しましょう。睡眠障害の受診の目安の一つに「日常生活に支障をきたす場合」という基準があります。

今すぐできる眠気への対策としては、本記事で紹介した下記の方法が効果的です。

  • 仮眠をとる
  • 軽く身体を動かす
  • 太陽の光を浴びる
  • カフェインを摂取する
  • ガムを噛む
  • 眠気を覚ますツボを押す

Q.起きて数時間で眠くなる原因は何ですか?

起きて数時間で眠くなる場合は、睡眠不足や疲労蓄積の可能性があります。

起床してからの数時間は覚醒を促すホルモンが多く分泌され、交感神経が優位に働いています。そのため、通常であれば起きて数時間は眠くなりません。

起きて数時間で眠気を感じる方は、睡眠不足の解消や疲労回復のための対策をとりましょう。

Q.コーヒーとエナジードリンクだったら、どちらが眠気に効果がありますか?

同じ量を飲むと仮定した場合、100mlあたりのカフェイン含有量が60mgを超える製品であれば、エナジードリンクの方が眠気に対して効果が期待できます。

エナジードリンクとコーヒーのカフェイン含有量は、下記の通りです。

テストカフェイン含有量備考
エナジードリンク32〜300mg/100ml製品によって異なる
コーヒー浸出液
(ドリップコーヒー)
60mg/100mlコーヒー粉末10gをお湯150mlでドリップした場合の濃度
インスタントコーヒー
(粉末)
57mg/100mlコーヒー粉末2gを熱湯140mlに溶かした場合の濃度

※参考:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」

エナジードリンクは製品によっては強い眠気覚ましの効果が期待できますが、夕方以降に飲むとカフェインの作用で夜に眠れなくなってしまう可能性もあります。

また、エナジードリンクの飲み過ぎは糖質の過剰摂取につながる点にも注意しましょう。

まとめ

日中に強い眠気を感じる原因は下記の3つです。

  • 睡眠時間の不足
  • 睡眠の質の低下
  • 体内時計の乱れ

いずれも、ストレス解消や生活習慣の見直しで改善する可能性があります。今回紹介した対策を実践しても日中の眠気が解消しない場合は、受診しましょう。

不眠症や過眠症、うつ病などの病気を発症しているおそれがあります。

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