あすか製薬株式会社

メルカゾールを安全にお使いいただくために

無顆粒球症について

無顆粒球症とは

血液中の白血球の成分のうち顆粒球(特に好中球)が減少し、ほとんどなくなる病気です。
初期症状として、かぜや扁桃腺炎のときと同様な発熱や喉の痛み、全身のけん怠感(だるさ)等があります。
無顆粒球症になると、細菌等に感染しやすくなり、肺炎や敗血症などの重症感染症を起こし、生命の危険に曝される場合があります。

無顆粒球症の症状

次のような症状がでたら無顆粒球症の可能性があります。
かぜと軽く考えずに、速やかに医師・薬剤師へ連絡し指示を受けてください。

  • 熱がある(38度以上)
  • 喉が痛い

無顆粒球症を防ぐために

メルカゾール服用中に起こる無顆粒球症は血液成分中の顆粒球が減少する副作用です。無顆粒球症を防ぐためには、定期的な血液検査が大切です。
また、無顆粒球症はメルカゾールを飲み始めて2ヶ月間に多く発症することが知られています。
そのため、飲み始めの2ヶ月間は原則として2週ごとに血液検査を行いますので必ず受診してください。
2ヶ月を過ぎても定期的に血液検査を行い、副作用の有無について確認を行います。

血液検査実施スケジュール

また、副作用症状の有無の確認も重要となります。
上記のようなかぜ様症状が感じられた場合には、速やかに医師・薬剤師へ連絡し、指示を受けてください。かぜと軽く考え見逃すと、副作用が重くなるおそれがあります。
一度服薬を中止してまた服薬を再開する場合にも、同様の血液検査が必要です。
また、メルカゾールを飲んだり飲まなかったりすると、飲み始めて2ヶ月以降になっても副作用が起こる可能性が高くなるおそれがあります。
医師・薬剤師の指示通りに飲んでいただくことが大切です。

無顆粒球症の治療

まずはメルカゾールを中止します。多くの場合は入院治療となります。感染予防や顆粒球数回復のための治療を行います。

無顆粒球症回復後のバセドウ病の治療

アイソトープ療法もしくは外科的療法を行い、抗甲状腺剤による治療は行いません。