肝疾患の代表としてとらえられてきたウイルス性・アルコール性肝疾患だけでなく、最近ではライフスタイルの変化によって、肥満や糖尿病などの生活習慣病に関連した肝疾患も増加してきています。アルコールが関与していなくても、肥満や脂肪肝から肝機能が十分に果たせなくなった患者さんが増加し、メタボリックシンドロームの観点と同じく、肝疾患においても脂質管理や糖質管理の必要性が重要視されています。
今回、飽和脂肪酸(肉の脂や乳製品)を多用せず、不飽和脂肪酸(青魚、植物由来の油)も利用し、食物繊維の多い食品を使用することで、血糖や脂質管理にも配慮しました。 また、肝疾患の治療を行うとともに現れる様々な症状(食欲不振や便秘、浮腫、肝性脳症など)に対応できる献立を考えてみました。

ここ最近の自然災害により、全国各地で甚大な被害がでており、備えとしての非常食もだいぶ注目されるようになりました。
よくあるのが、非常食として蓄えていても、気がついたら賞味期限が過ぎていたというケース。
普段使っているものを非常食に使う、日常的に非常食を食べて、食べたら買い足すという『ローリングストック法』にすることで、期限切れの失敗や損失を減らすことができます。また、いざというときに抵抗無く非常食を食べることができるのも利点です。
今回はそういった点もふまえて、地域の郷土料理とともに、非常食として利用されることの多い缶詰や常備菜をアレンジしたレシピを考えました。(参考文献:内閣府HP防災情報のページ

Vol.8 常備菜(作り置き)活用レシピ

3食分の栄養価

エネルギー 蛋白質 脂質 炭水化物 塩分 食物繊維
1522kcal 53.9g 33.4g 246.9g 6.2g 15.7g

監修:山口大学医学部附属病院 栄養治療部
副栄養治療部長 有冨 早苗 先生
福田 有子 先生

※ここでの情報はあくまで基本の情報であり症状は人それぞれで違う場合もあります。不安な点は主治医、肝臓専門医等に相談してください。