更年期障害とは?症状や治療法について解説!

更年期障害とは?症状や治療法について解説!

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更年期障害は、閉経前後の約5年間に多く見られる病態です。
この時期に卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の量が減少することにより、自律神経や精神的な症状が引き起こされます。

この記事では、更年期障害の症状や治療法について解説します。
最後まで読めば、更年期の不調とどう付き合っていけばいいのかがわかるでしょう。

更年期障害とは?

更年期障害は、閉経の前後、特に閉経前後の約5年間に現れる一連の症状を指します。

更年期の開始時期は個人差が大きいものの、一般的には女性の生涯をいくつかの段階に分けると、更年期は約45歳から55歳の間とされています。

この時期は、卵巣の機能が徐々に低下し始め、月経の周期が不規則になるのが特徴です。
最終的には閉経を迎え、これは月経が永久に停止することを意味します。

日本の女性の平均的な閉経年齢は50.5歳程度とされており、この閉経年齢を中心に前後5年間、つまり約45歳から55歳の期間を更年期と考えることが一般的です。
ただし、個人によって閉経の時期には違いがあるため、この年齢範囲はあくまで目安に過ぎません。

更年期障害の症状

更年期障害の症状は多岐にわたります。
その中で、主な症状を以下に解説します。

血管運動症状

更年期障害において一般的に見られる症状の一つが「血管運動症状」です。

この症状群は、主に自律神経の調節不全により引き起こされ、血管の拡張や熱の放出に関連しています。

具体的には、

  • ホットフラッシュ:突然の激しい体温の上昇を伴う発汗で、顔や首、胸などの部位で感じられる。
  • 多汗症:主に夜間に多い、突然の発汗や汗の量の増加。
  • 潮紅:突然の顔や体の赤み、発汗、熱感を伴う症状。
  • 動悸:心臓の鼓動が速くなり、不規則になる感覚。
  • めまい:突然の目の周りの回転感やふらつき。

などが含まれます。

これらの症状は日常生活に影響を与えることもあり、例えば急激な体温の変化による不快感や、社会活動中の不意な発汗などが見られます。

血管運動症状は更年期障害の中でも特に多くの女性に見られる症状であり、これにより多くの女性が日常生活の中で不快感を感じることがあります。

精神症状

更年期障害に伴って現れる主な精神症状は、

  • 不安や焦燥感:日常生活での不安や不安定感が増し、落ち着かない状態が続く。
  • 気分の変化:情緒の不安定さや気分の高揚、抑うつ感の増加など、精神的な変化が現れる。
  • 睡眠障害:眠りにつくのが難しくなったり、中途覚醒や朝早く目が覚めたりなど、睡眠の質が低下する。

などが挙げられます。

これらの症状は、更年期における女性ホルモン、特にエストロゲンの変動に強く影響されると考えられています。
ホルモンバランスの変化は、心の安定や感情のコントロールに直接的な影響を及ぼし、日常生活においても不調を感じやすくなります。

これらの症状は他の病気、例えばうつ病と間違われることがありますが、適切な診断とサポートによって、これらの症状の管理と改善が可能になります。

その他の身体症状

更年期障害に伴う身体症状は多岐にわたり、様々な体系に影響を及ぼします。
これにはめまいや動悸、胸の圧迫感、頭痛、肩や腰、背中の痛み、関節の痛みなどが含まれます。

また、冷えやしびれ、疲れやすさもよく見られる症状です。

その他に、皮膚や分泌系に関しては、のどの渇きやドライアイなどが起こることがあります。
消化器系では吐き気、便秘や下痢、胃もたれや胸焼けのような症状が見られることもあります。

運動器官に関連しては、肩こりや変形などの症状も報告されています。

更年期障害のセルフチェック方法

更年期障害は「更年期症状指数票(SMI)」というセルフチェックツールを用いて、自己評価することが可能です。
このツールでは、各症状の程度を「強10点・中6点・弱3点・無0点」の4段階で評価します。

複数の症状がある項目については、最も強いと感じる症状の点数を選択します。
評価項目は以下の通りです。

  • 顔がほてる
  • 汗をかきやすい
  • 腰や手足が冷えやすい
  • 息切れ、動悸がする
  • 寝つきが悪い、眠りが浅い
  • 怒りやすく、イライラする
  • くよくよしたり、憂うつになったりする
  • 頭痛、めまい、吐き気がよくある
  • 疲れやすい
  • 肩こり、腰痛、手足の痛みがある

このチェックリストに従って、それぞれの症状に対して点数を付け、最終的には合計点を算出します。

得点に基づいて、自己評価を行えます。0~25点は「異常なし」、26~50点は「食事や運動に注意が必要」、51~65点は「更年期・閉経外来の受診を検討」、66~80点は「長期的な計画的治療が必要」、81~100点は「各科の精密検査や長期的な治療が推奨される」という評価内容となります。

ただし、具体的な治療法や薬の使用については、必ず医師の指導のもとで行ってください。
また、このセルフチェックはあくまで参考の一つであり、必要に応じて医療機関での診察を受けることをおすすめします。

更年期障害の原因

更年期障害の主な原因は、閉経に伴う女性ホルモン、特にエストロゲンの減少にあります。

加齢によって卵巣の機能が衰えると、エストロゲンの分泌が大幅に低下し、これまでホルモンによって維持されていた身体の様々な機能が正常に働かなくなることがあります。
エストロゲンの減少は、自律神経の調節にも影響を及ぼし、その結果、心身の不調が引き起こされます。

また、更年期障害の発現には、身体的な変化だけでなく、心理的、社会的な要因も関わっています。

個人の性格や生活環境、家庭や職場での関係性などが、症状の発現やその程度に影響を与えることがあります。
これらの要因が複合的に作用し、更年期障害が発生すると考えられています。

したがって、更年期障害は単なる生理的な変化に留まらず、ストレス性の疾患としても捉えられることがあります。

更年期障害の治療法

更年期障害の治療法はいくつかの種類があり、症状や生活スタイルによって、状況に合った治療法が選択されます。
時に、複数の治療を併用することもあります。以下に、更年期障害の治療法について解説します。

ホルモン補充療法(HRT)

更年期障害の治療として、ホルモン補充療法(HRT)が広く用いられています。

この治療は、更年期において減少するエストロゲンを補うことを目的としています。
エストロゲンの補充は、ほてりやのぼせなどの血管運動症状に特に効果があるとされていますが、その他の更年期障害の症状にも有効であることが知られています。

子宮を有する女性には、エストロゲンと一緒にプロゲステロン(黄体ホルモン)も投与されます。
これは、エストロゲン単独の使用が子宮内膜増殖症のリスクを高めるためです。

一方で、子宮摘出手術を受けた女性には、エストロゲン単独療法が行われることがあります。

HRTに使用されるホルモン剤には、内服薬、貼り薬、塗り薬など様々な形態があり、個々の症状や状態に合わせて選択されます。
また、腟の乾燥や性交障害には、ホルモン剤の腟錠や潤滑ゼリーが有効とされています。

最近では更年期にHRTを開始することで心臓病や骨粗鬆症などの老年期疾患を予防できる可能性が再評価されています。
治療を選択する際には、副作用のリスクなどを考慮し、医師と十分に話し合い、治療法を決定することが重要です。

漢方薬

更年期障害の治療には、東洋医学の一部である漢方薬が有効とされています。
特に、HRTが適用できない状況や、多様な更年期の症状がある場合には、漢方薬が選択されます。

漢方薬は単独で使用することも可能ですし、ホルモン療法と併用することもあります。これは、患者の症状や体質によります。

更年期の女性が抱える多様な症状に対しては、「婦人科三大処方」である当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などが主に用いられます。

体力が比較的低く、冷え性や貧血の傾向がある方には当帰芍薬散、体質が虚弱で疲れやすく、不安や不眠などの精神的な症状がある方には加味逍遥散、体力が中等度以上で、のぼせや下腹部の抵抗感・圧痛がある方には桂枝茯苓丸がそれぞれ処方されます。

 

睡眠剤や向精神薬

更年期障害における治療法は多岐にわたりますが、特に気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠などの精神神経症状が主な問題の場合や、ホルモン補充療法(HRT)に反応しない症状がある場合、睡眠剤や向精神薬の使用が考慮されます。

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)は副作用が少なく、ほてりや発汗といった血管拡張や放熱に関連する症状にも効果的であることが示されています。

この他に、支援的なアプローチとして、周囲の人々や専門のカウンセラーとのカウンセリングも有効とされています。
こうした心理的サポートを通じて、身体的および心理的なストレスを軽減し、全体的な健康の向上を目指します。

更年期障害の対策

更年期障害の対策は、女性の健康と生活の質を向上させる鍵です。その有効な方法について探ってみましょう。

食生活を見直す

更年期障害の対策の1つは、食生活の見直しです。カルシウムやビタミンEを摂取することが重要です。カルシウムは乳製品や豆腐、ビタミンEはナッツや種子、植物油に多く含まれます。これらの栄養素を積極的に摂取することで、更年期症状の緩和や健康の維持に役立ちます。

運動をする

有酸素運動やストレッチなどの軽い運動が効果的で、ウォーキングやヨガ、水泳などがおすすめです。運動によって血行が良くなり、ストレスを軽減でき、更年期症状の緩和や心身の健康に役立ちます。毎日少しずつ続けることが大切です。

質の良い睡眠をとる

質の良い睡眠をとることが重要です。就寝前のリラックスした時間、適切な睡眠環境の整備、規則正しい生活リズムの確立などが有効です。ストレスを減らし、自律神経のバランスを整えることで、更年期症状の軽減につながります。

香りでリフレッシュする

更年期障害の対策の1つとして、アロマセラピーが有効です。心身をリフレッシュする香りを選び、アロマディフューザーを活用することで、ストレスや不快感を軽減し、心地よいリラックスをもたらします。ラベンダーやローズ、ネロリなどのエッセンシャルオイルを使用することで、更年期の不調を和らげられます。

更年期障害に関するよくある質問

更年期障害になると体にどのような変化をもたらしますか?

更年期障害は、女性の体に多くの変化をもたらします。
これは主に卵巣の機能が衰え、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少することによるものです。

このホルモンの変動が、さまざまな身体的および精神的症状を引き起こします。

月経の周期に影響を及ぼすことは一般的で、周期が短くなったり、月経が長引いたりすることがあります。
最終的には、これらの変化が閉経に至る過程となります。

また、エストロゲンの不足は自律神経の乱れを引き起こし、これにより多様な不調が現れます。
脳がエストロゲンの増加を試みるものの、卵巣が十分に応答できないため、この不均衡が様々な症状を引き起こします。

症状の現れ方は個人差が大きく、全ての女性が同じ症状を経験するわけではありません。
また、これらは更年期の進行に伴い変化することもあります。

更年期に血圧が上昇するのはなぜですか?

更年期に血圧が上昇するのは、ホルモンバランスの変化やストレスの増加が主な原因です。更年期高血圧は、収縮期血圧が上昇しやすく、血管の硬化や動脈硬化のリスクが高まります。心臓や脳への負担が増え、注意が必要です。

更年期障害にならない人はどんな人ですか?

更年期障害にならない人は、規則正しい生活を送り、ストレスをうまくコントロールできる傾向があります。また、楽観的で柔軟な性格を持ち、心身のバランスを大切にする傾向があります。適度な運動や健康的な食事、質の良い睡眠を心がけることも重要です。

ホルモン補充療法に副作用はありますか?

ホルモン補充療法の主な副作用には、乳房の痛みや腫れ、頭痛、吐き気、不安、浮腫などがあります。また、子宮内膜がんや乳がんのリスク増加もあるとされています。正しい使用と定期的な医師のフォローアップが重要です。

プレ更年期とは何ですか?

プレ更年期は、更年期に先駆けて現れる症状を指します。ホルモンの変化により、月経不規則、ほてり、イライラなどの症状が起きます。個人差がありますが、40代後半から始まることが多いようです。

男性も更年期障害になりますか?

男性も更年期障害になる可能性があります。LOH症候群(男性更年期障害)は、男性ホルモンの減少によって引き起こされます。LOH症候群の主な症状には、以下が挙げられます。

  • 性欲の低下
  • 性的な問題(勃起障害など)
  • 疲労感や体力の低下
  • 精神的な変化(イライラや抑うつ)
  • 筋肉量や骨密度の減少

 

これらの症状は、加齢とともに男性ホルモンの分泌が減少することによって引き起こされます。

まとめ

加齢とともにエストロゲンが減少することで、女性の身体は多くのストレスを感じ、さまざまな不調となって現れます。

しかし、更年期障害について理解し適切に対処することで、それらの症状を緩和し、更年期の症状とうまく付き合いながら日常を過ごせる可能性があります。
気になる症状や悩みがあれば、一人で我慢をせず婦人科など医療機関を受診してみましょう。

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