更年期障害の治療には、どんな薬があるの?薬の種類やその効果について解説します

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更年期障害は、女性が中年期になると体験する可能性がある一連の症状で、ホルモンバランスの変化が主な原因とされています。
更年期障害の症状は、心身の不調和を引き起こし、日常生活に影響を及ぼすことがあります。

しかし、現代医学は更年期障害の症状を緩和するためのさまざまな治療法を提供しています。
その中でも、薬物療法は最も一般的な選択肢の一つです。

 

この記事では、更年期障害の治療に使用される薬やその効果について解説します。
最後まで読めば、更年期との向き合い方がわかるでしょう。

更年期障害とは

更年期障害は、主に女性が閉経の前後に経験する状態で、これは女性ホルモンの低下によるものです。

女性の卵巣機能が低下し、エストロゲンというホルモンが不足することで、更年期障害が起こります。
女性ホルモンの不足は、自律神経系と精神状態に影響を及ぼし、さまざまな症状を引き起こします。

 

更年期障害の典型的な症状には、ほてり、のぼせ、動悸、イライラなどがあります。
これらの症状の強さは個々の体質や状況により異なり、軽症の場合は漢方薬の処方が選択される場合があります。

一方、重症の場合は、ホルモン補充療法(HRT)が行われ、ホルモンを補うことで症状の改善を目指します。

 

更年期障害は、女性の生涯の一部であり、その影響は身体的な症状だけでなく、精神的な健康にも及びます。
そのため、更年期障害の理解と適切な対応は、女性が健康で快適な生活を送るために重要です。

更年期障害で現れるさまざまな症状

更年期障害は、女性が特に閉経の前後に経験する一連の身体的および精神的な症状を指します。
これらの症状は、女性ホルモンであるエストロゲンのレベルが減少することにより引き起こされます。

 

具体的な身体的症状としては、ほてりやのぼせ、発汗(ホットフラッシュとも呼ばれます)があります。
また、目まいや動悸、頭痛、肩こり、腰痛、背中の痛み、関節痛、冷え、しびれ、疲れやすさなどの症状も報告されています。

 

精神的な症状には、気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、不安感、恐怖感、疲労感、不眠などがあります。
これらの症状は個々の女性により異なり、日々変化することもあります。

 

更年期障害の症状は、女性ホルモンの減少だけでなく、加齢、性格、育った環境などの心理的要因、人間関係などの社会的要因など、さまざまな要素が影響して発症すると考えられています。

更年期障害の治療①ホルモン補充療法

更年期障害は、女性が中年期になると体内のエストロゲンというホルモンの分泌が減少し、それによってさまざまな症状が現れるものです。
更年期障害の一つの治療法として、ホルモン補充療法があります。

以下では、ホルモン補充療法の基本的な知識について詳しく解説します。

ホルモン補充療法とは

ホルモン補充療法(HRT)は、女性が更年期に達すると、卵巣の機能が衰え、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少します。
これにより、さまざまな症状や障害が引き起こされます。

HRTは、このエストロゲンの減少を補うことで、これらの症状を改善し、骨密度を上げたり、脂質や糖の代謝に良い影響を与えたり、血管の柔軟性を保つなど、女性の健康を維持する役割を果たします。

 

HRTを初めて服用すると、不正出血や乳房の張りなどの軽度の問題が発生することがありますが、ほとんどの場合、服用を続けることでこれらの問題は解消します。
また、子宮がある人は、子宮内膜が過剰に増殖し、子宮内膜癌のリスクが高まることを防ぐため、もう一つの女性ホルモンである黄体ホルモンを同時に補うことが推奨されます。

 

HRTは医師の処方箋が必要な治療法であり、使用する前には医師との問診で使用目的を確認し、必要な検査を受け、その利益とリスクを十分に理解することが重要です。
また、HRTを開始するタイミングや終了するタイミングは、医師との相談の上で決定することが推奨されます。

薬は経口剤(飲み薬)と経皮吸収型製剤(貼り薬・塗り薬)がある

ホルモン補充療法(HRT)は、主に経口剤と経皮吸収型製剤という薬が使用されます。

 

経口剤は、口から摂取し、胃腸から吸収されます。
その後、薬剤は肝臓を通って血液中に入ります。

経口剤の利点は、投与が簡単で便利であることです。
しかし、胃腸や肝臓に負担がかかることがあるとされています。

 

一方、経皮吸収型製剤は、皮膚に直接貼り付けるか塗布することで使用します。
薬剤は皮膚から直接吸収され、血液中に入ります。

この方法は、飲み薬よりも胃腸や肝臓への負担が少ないといわれています。
ただし、皮膚症状(かゆみやかぶれなど)が出ることがあるとされています。

副作用

ホルモン補充療法(HRT)は、更年期障害の治療に広く用いられています。
しかし、この治療法には一部の副作用が存在します。

初期の副作用:

HRTを開始した直後の1〜2ヶ月間で、一部の人々が体の不快感を経験することがあります。
これには、胸や下腹部の張り、不正出血などが含まれます。

胸や下腹部の張り、不正出血などの症状は治療に慣れると軽減するとされています。

 

長期的な副作用:

長期的にHRTを使用すると乳がんや子宮体がんのリスクをわずかに高める可能性があります。
しかし、これらのリスクは使用期間や個々の体質、さらには使用するホルモンの種類によっても変わります。

 

リスクの管理:

副作用のリスクは存在しますが、それらは適切な管理と監視により抑えることができる場合があります。
例えば、不正出血が起こる場合、薬の投与量や頻度を調整することで改善できる場合があります。

受けられない人

以下では、一部の人々がホルモン補充療法(HRT)を受けられない理由について解説します。

  • 健康状態: 特定の健康問題を抱えている人々は、HRTを受けられない場合があります。これには、乳がんや子宮内膜がんの既往歴、血栓症のリスク、肝臓疾患、または未診断の出血が含まれます。また、高血圧や糖尿病などの慢性疾患を持つ人々も、HRTの適応外となる場合があります。
  • 妊娠中または授乳中: 妊娠中または授乳中の女性は、HRTを受けられません。これは、ホルモンが母体だけでなく、胎児や乳児にも影響を及ぼす可能性があるためです。

更年期障害の治療②漢方薬

更年期障害の治療法の一つとして、漢方薬が挙げられます。
以下では、更年期障害の治療における漢方薬の役割について詳しく解説します。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

加味逍遙散は、更年期障害の治療に広く用いられる漢方薬です。

更年期障害は、女性が中年期になると体験するホルモンバランスの変化による一連の症状を指します。
これらの症状は、ホットフラッシュ、不眠、イライラ、うつ病など、身体的および精神的な健康に影響を及ぼす可能性があります。

 

加味逍遙散は、これらの症状を緩和するために使用されます。
この漢方薬は、体内の気の流れを調整し、ホルモンバランスを改善することで、更年期障害の症状を軽減すると考えられています。

特に、心地よい睡眠を促し、日常生活のストレスを軽減する効果が期待できます。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は、漢方薬の一つで、特に女性の健康問題に対する効果が注目されています。
この漢方薬は、血行を改善し、全身を温めることで、不妊症や更年期障害からくる冷え性などの改善に効果を発揮します。

 

特に、更年期障害による症状、例えば頭重、頭痛、めまい、肩こり等に対して、当帰芍薬散は有効とされています。
また、月経不順や月経困難、不妊症、動悸、慢性腎炎、妊娠中の諸病(浮腫、習慣性流産、痔、腹痛)、脚気、半身不随、心臓弁膜症などの症状改善にも用いられます。

 

当帰芍薬散の成分には、トウキ、センキュウ、シャクヤク、ブクリョウ、ソウジツ、タクシャなどが含まれており、これらの成分が相互作用して、上記のような効果をもたらします。
ただし、当帰芍薬散には、過敏症、肝機能異常、消化器症状などの副作用があるため服用には注意が必要です。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

桂枝茯苓丸は、漢方医学における処方の一つで、特に女性の健康問題に対する効果が注目されています。
この漢方薬は、血液の流れを改善し、体のバランスを整えることで、さまざまな不調を和らげる効果が期待されます。

 

桂枝茯苓丸は、特に更年期障害や月経不順、月経痛など、女性ホルモンに関連する症状に対する効果が高いとされています。
これは、桂枝茯苓丸が血液の流れを改善し、ホルモンバランスを整える能力を持っているためです。

 

桂枝茯苓丸の成分には、桂皮(シナモンの部位違い)、桃仁(モモの種子)、牡丹皮(ボタンの根皮)、芍薬(シャクヤクの根)、茯苓(サルノコシカケ科のマツホドの菌核)が含まれています。
これらの成分が組み合わさることで、桂枝茯苓丸はその特異な効果を発揮します。

 

ただし、桂枝茯苓丸は一部の人には合わない場合もあります。

特に、妊娠中の方や体力があまりない方は、桂枝茯苓丸の服用前に医師や薬剤師と相談することが推奨されています。
また、桂枝茯苓丸の副作用として、肝機能障害や黄疸、過敏症、消化器症状が報告されています。

更年期障害の治療③向精神薬

更年期障害の治療法は多岐にわたりますが、その中でも「向精神薬」は特定の症状に対する効果が期待される治療法の一つです。
向精神薬は、主にうつや不安などの精神神経症状が主たる症状の場合や、ホルモン補充療法(HRT)が無効な場合に使用されます。

向精神薬は、更年期障害の根本治療を目的とした薬ではありませんが、更年期障害の他の症状の緩和のために、漢方薬や抗うつ・抗不安薬を一緒に使うこともあります。
これにより、患者様の症状に合わせた個別の治療が可能となります。

更年期障害の薬に関するよくある質問

以下では、更年期障害の薬に関するよくある質問とその回答を紹介します。

ホルモン補充療法は、更年期障害の治療以外にどんな作用がありますか?

ホルモン補充療法(HRT)は、更年期障害の症状を緩和するために一般的に使用されますが、それだけでなく、他の多くの健康上の利点も提供します。
以下に、そのいくつかを紹介します。

 

  • 気分の安定化:HRTは、気分の変動や落ち込みを和らげる効果が期待できます。これは、ホルモンのバランスを整えることで達成されます。
  • 骨密度の保護:HRTは、骨の硬化を抑制し、骨密度を維持するのに役立ちます。これは、骨粗鬆症のリスクを減らすのに重要です。
  • コレステロールの管理:HRTは、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす効果が期待できます。これは、心血管疾患のリスクを低減するのに役立ちます。
  • 皮膚の健康維持:HRTは、皮膚のコラーゲンやエラスチンを増やし、肌の弾力性と潤いを保つのに役立ちます。
  • 血圧と血糖値の安定化:HRTは、血圧や血糖値の変動を防ぐ効果が期待できます。これは、高血圧や糖尿病のリスクを低減するのに役立ちます。

ホルモン補充療法は、乳がんになりやすいですか?

ホルモン補充療法による乳がんのリスクについては、ホルモン補充療法を5年以上続けた場合、乳がんの発生率がわずかに上昇するとの報告があります。
具体的には、治療を受けていない女性600人中1人が乳がんになるのに対し、長期的なホルモン補充療法を受けた場合、600人中約1.3人が乳がんになる可能性があるとされています。

 

しかし、この上昇率は他の要因(例えば肥満など)による乳がんの発生率上昇と比較しても低いとされています。
したがって、ホルモン補充療法が乳がんのリスクを大幅に増加させるわけではないといわれています。

ホルモン補充療法は、子宮がんになりやすいですか?

ホルモン補充療法(HRT)は、更年期障害の症状を緩和するために広く用いられています。

しかし、HRTの使用には一部のリスクが伴います。
過去の研究では、ホルモン補充療法が子宮体がんやその前がん状態の発生率を増加させる可能性が指摘されていました。

 

しかし、現在の治療法では、エストロゲンだけでなく黄体ホルモンも併用することで、子宮体がんのリスクを抑えることが可能となっています。
したがって、適切な治療法を用いれば、ホルモン補充療法が子宮がんを引き起こすリスクは増えないといわれています。

 

それでも、ホルモン補充療法を長期間続けると、乳がんのリスクがわずかに高まる可能性があると報告されています。
そのため、ホルモン補充療法は閉経前後から50歳代の間に開始し、5年間程度続けるのが一般的とされています。

まとめ

更年期障害の治療には様々な薬が存在します。
それぞれの薬は特定の症状を緩和するために設計されており、その効果は個々の患者様によります。

ホルモン補充療法、抗うつ薬、睡眠補助薬など、医師と相談しながら最適な治療法を選択することが重要です。
更年期障害は個々の症状が異なるため、自分に最適な治療法を見つけることが重要です。

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