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監修:野崎ウイメンズクリニック院長
野崎雅裕先生

経口避妊薬(OC)について

避妊法の一つである低用量経口避妊薬。一般的にはピルとも呼ばれていますが、英語でOral Contraceptivesということから、最近ではOCと呼ばれています。
OCは、様々な避妊法の中でも効果が高いため、世界中の多くの女性が選択している避妊法です。

避妊法別メリット/デメリット/失敗率

いろいろな避妊法がありますが、それぞれにメリット/デメリットがあります。避妊効果も様々ですが、なかでもOC の効果は高く、正しく服用した時の失敗率は1年間で0.3%(1000人に3人)です。

避妊法 解説 失敗率(妊娠率%)
経口避妊薬
(OC)
  • 方法:女性ホルモンの入った錠剤を毎日服用することで、排卵を抑制するほか、精子の子宮侵入を抑制したり、子宮内膜を着床しにくい状態にする方法。
  • メリット:女性自身で行え、正しく使用すれば失敗が非常に少ない。
  • デメリット:かかっている病気などによっては服用できない場合がある。副作用がある。
0.3~9
避妊手術
(男性/女性)
  • 方法:手術により精子や卵子の通路 (精管、卵管)をふさいだり、切断したりする方法。
  • メリット:一度手術すれば、100%近く避妊ができる。
  • デメリット:将来子供を望まないことが前提(手術すれば、通常子供を作ることはできない)。
男性:0.1~0.15
女性:0.5
IUD
(子宮内避妊器具)
  • 方法:子宮に挿入することで受精卵の着床を防ぐ方法。
  • メリット:効果が高く、一度挿入すれば一定期間効果が持続。
  • デメリット:自分で挿入できず医師に挿入・除去してもらう必要がある。
    出産経験のない女性には向いていない。
    月経量が変化したり、月経痛が悪化することがある。
    かかっている病気などによっては使用できない場合がある。
    副作用がある。
IUD:0.6~0.8
IUS:0.2
IUS
(子宮内避妊システム)
コンドーム
  • 方法:性器に装着し、精子が腟内へ侵入するのを防ぐ方法。
  • メリット:性感染症の予防に効果的。
  • デメリット:装着ミスや破損、はずれなどによる避妊の失敗が多い。
2~8
リズム法
(オギノ式、基礎体温法など)
  • 方法:妊娠しやすい時期を予測し、その時期の性交を避ける方法。
  • メリット:薬や特別な器具の必要がなく経済的。
  • デメリット:あくまで予測なので、確実ではない。
0.4~24
排卵・受精・着床排卵・受精・着床

のすべてのステップに作用し、成功率が高いのが経口避妊薬(OC)です。

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