創薬研究本部 大亀 吏江子
有効で安全な医薬品を
早く患者さんへ
提供することを目指して、
研究所全体で知恵を絞りながら
取り組んでいます。
大亀 吏江子
創薬研究本部
安全性・代謝研究部
2015年 入社


研究者としてだけでなく、
患者さんの目線で考えることが大切だと思います。
大亀さんの現在の仕事について教えてください。
私の所属している安全性・代謝研究部では、主に動物や細胞を用いて、新薬候補となる化合物の動態や毒性の評価を行っています。そのなかで私は、化合物の毒性評価をベースとして、機序検討や毒性予測法の構築を行うとともに、獣医として検疫業務も担当しています。毒性の評価においては、動物に対する毒性の有無を確認するだけではなく、毒性機序や生理的な仕組みからヒトとの違いを考慮し、臨床でのリスクを判断することが求められています。多くの要素から複合的に判断しなければ正しい評価を行うことができないところに、研究の奥深さを感じています。
また、現在は甲状腺領域のテーマを担当しています。有効で安全な医薬品を早く患者さんへ提供することを目指して、合成、薬理、動態等の研究を行っている他部署の担当者とともに知恵を絞りながら取り組んでいます。
研究職のやりがいを教えてください。
毒性評価では、医薬品として期待される薬理学的作用だけではなく、全身臓器への影響を常に考慮する必要があります。動物で認められた変化から毒性の正体を見極め、さらにヒトでの作用や毒性を予測するには、生理学的な基礎知識はもちろん、それをつなぎ合わせる発想力や想像力が必要だと感じています。疑問に感じたことを調べ、試行錯誤しながら実験を繰り返すことで新たな知見へとつなげていく。結果によって一喜一憂することもありますが、その繰り返しの中で得られる新たな発見や驚きがとても面白く、やりがいを感じています。
重点領域への興味に加えて、就職活動中に接した社員の方々の対応にも魅力を感じ、あすか製薬を志望しました。
研究職は個人が黙々と研究しているというイメージがありますが、実際の雰囲気はどうですか。
確かに個人での作業もありますが、多くの場合は部内全員の協力を得ながら業務を行いますので、日常的なコミュニケーションは意識的にとっています。上司や先輩方は疑問に感じたことは丁寧に教えてくれますが、改善すべき点はしっかり指摘してくれるなど、日々温かく厳しく指導してくれます。 また、社内のサークル活動や研究所全体のイベントもあるので、他部署の方々と交流できる機会も多くあります。役職や社歴に関係なくフレンドリーに接してくれる社員ばかりなので、どのイベントに参加してもとても楽しいです。
仕事を進める中で大変なことはありますか。
入社以来、作業の優先順位づけとアウトプットの大切さを痛感しています。学生の時とは違い、複数の業務が同時期に発生するため、優先順位を決めて効率的に作業をしなければなりません。また、自分の考えや意見を周りの方に伝える場面が非常に多いのですが、簡潔かつ正確に伝えないと相手の理解を得られず誤解を生むこともあります。限られた時間の中で、必要な情報の選択や作業の実施、相手への理解を得ることはとても大変ですが、実践できるように意識的に努力しています。
研究者として能力を磨き、「あなたに任せておけば大丈夫」と言われるようになることが目標です。
あすか製薬の強みはどういうところだと思いますか。
専門領域での存在感はあすか製薬の強みです。患者さんや医療関係者に「あの、あすか製薬だね」という言葉をいただけると、その領域でこれまで培ってきた信頼感を感じ取ることができ、社員として非常に嬉しく思います。
また、意見交換がしやすい環境もあすか製薬の大きな魅力です。社員全員がお互いを尊重し、目の前の仕事に対して真摯に取り組んでいるからこそ、外部の方にも伝わるのだと思います。
最後に、今後の目標について教えてください。
とにかく今は学ぶことばかりなので、できるだけ多くの方の話を聞いて、多くの文献に目を通して安全性評価や創薬の知識を吸収し、実践力や発想力を磨くことが当面の目標です。将来的には、新薬開発に携わる研究者として、色々なことができるようになることはもちろんですが、「大亀さんに任せておけば大丈夫」と言われるようになることが目標です。
ONE DAY SCHEDULE
8:00
出社後、
メールチェック
9:00
実施する予定の
試験計画の確認
動物への
薬品投与、
状態観察等
13:00
部内ミーティング
現在進行中の
試験結果報告、
ディスカッション
14:00
臨床病理検査の
実施
17:00
データ分析、
文献調査、
レポート作成
19:30
業務を終え、帰宅